ビールの種類や銘柄というのは途方もなく沢山あるもので、知らないビールがとめどなく目についてくる。
「ROGUE OUTTA LINE」
これもまた僕ぼっくりの知らないビールであった。
知らないのは僕だけ?という有名な銘柄なのかもしれないが、なにせ知らないものである。
ビールは大好きなのに、さほどこのビールの世界を知らない。
旨けりゃそれでいいから、というのもある。
うん。
でも今はコレが目の前にキンッ!と冷えて鎮座しているのである。
いっちょイッタローやないか。
ROGUE OUTTA LINEの情報が少ない…
ネットでも売られてるのを発見したけど、とにかく情報が少ない。
いったいどんなビールなんだ…
情報が少ないので、最近ハマってるAIに聞いてみた。笑
このビールは、岩手県盛岡市に本社を置くクラフトビールブルワリー「蝦夷麦酒」が製造するドイツスタイルのインディア・ペールエール(IPA)です。世界中のクラフトビール文化に影響を受けた自家醸造家、植竹二郎によって設立された蝦夷麦酒は、インスピレーションを受けた場所の伝統に忠実であるフルボディのIPA、スタウト、エールを造ることに誇りをもっています。アウターラインIPAは、モルティでフルボディのIPAで、伝統的なスタイルのドイツIPAを彷彿とさせる深いホップのアロマが特徴です。モルト、キャラメル、そしてほのかなホップの香りが、このビールをクラフトビール通の間で瞬く間に有名にしました。
…だそうだ。
AIすごいな、酒もイケるのか。笑
まずはそのお姿を拝んでおく。
しかしなんだ…
「蝦夷麦酒」というのに本社は北海道ではなく岩手県盛岡市だったり、
原産国はアメリカのオレゴン州ポートランドとあったり、
ドイツスタイルのIPA(インディア・ペールエール)だったりと、
「蝦夷・岩手・アメリカ・ドイツ・インド…」もう、しっちゃかめっちゃかじゃないか。笑
次はどこだ?イングランドか??サモア諸島か!?南極か!!どこだぁぁぁぁ!!!
もうどっからでもかかってこい!!!!!
いいから早く呑め。味は?
缶ビールを前に錯乱していても仕方がないので、仕方なく呑んでみることにする。
…はよせい。
トコトコトコと注いで…
はい整いました。
いきます、コクリ。
うん、パンチあるぞー!!
旨い!!!
ひとまず一言でいうと…重い。
まず酸味が特徴でおもしろい、グレープフルーツを想わせるような。
パンチのある苦みと分厚いコク感。
一口ごとにズッシリ、ズッシリ…と舌に乗っかってくる。
徐々にその酸味に慣れてくると、苦みが優勢に立ちはじめる。
この苦味がかなり上質で「ほら苦いだろオラァ!!」と攻めてくる乱暴なビールとは一味ちがう。
そのあとにくる分厚いコク感と境目なくつながっていて、なめらかな苦みなのである。
これ、相当ウマくないか…!??
あとからまた味わいが変わる不思議。
コクリ、またコクリ…呑み進めていくと、とある変化に気がついた。
↑最初はこんな色味だったのに、気がつけばこんな濁りが入っている↓
そこであたかも知ったように「なるほど沈殿系か。」とか言ってみたものの、家族の誰も聞いていないようだ。
まあいい。
最初のひとくちから重さを感じさせてくれるビールであったが、それがさらに呑み進むにつれて濃さを増していくのである。
これ濃いのスキな人にはたまらない展開ぢゃないか。
ありがとう、しっちゃかめっちゃかROGUE君。
僕もスキなんだよ、濃いのが。
濁りが溜まっているからといって、ビールの缶を振るわけにもいかないし。
この濃さが増していくのを愉しむのが良かろう。
均一に味わいたければ冷蔵庫に逆さにして冷やしておけばよいが、それも無粋だしなぁ。
これは、この変化を愉しんでもらいたい。
目の前のテーブルには晩メシが広がっているが、もうなにもアテとして必要を感じないのだ。
(もちろん食べるけど。)
この濃さは何もいらない、単体でいい。
単体でここまで味わい極まったビールは、現在の僕のなかでもう間違いなく一番だわ。
ブラボー!!!
クラフトビールの世界は奥深い…
飲めど呑めど、このクラフトビールの沼の深さを知る。
私はどれくらい沈下したんだろう。
まあまだ表層であろうな。笑
これまた面白いクラフトビールと出会えたので共有したい。
グレープフルーツのような酸味と苦みから始まり、パンチある苦みだがその滑らかさにうっとりし、静かに分厚いコクとなって喉の奥にのこる。
そしてその重たい味わいは、呑み進むにつれて濃さを増していく…
ひかえめに言っても、最高じゃないか。
これは濃くて重たいビールが好きな人にはたまらない。
濁りが溜まってるけど、たまらないビールだよ。