岩の隙間にカニカニ

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 先日PCがどうやら寿命をむかえ、しばらくインターネット環境から離れていた。

 PCが無い間どんなことをしてたかと言うと、一言で言えば「山で過ごした」だ。学校から帰れば一人で山に行って太鼓を叩き、週末には友達を誘って山に行き、太鼓を叩きつつ焚火をして沢遊びなんかしていた。端から見れば、まるっきり小学生だ。特に沢遊びなんてのは、河原の石を積み立ててダムのようなものをこしらえたり、手ごろな石をひたすら遠投してみたり。俺らって、かなりの確率で馬鹿なんじゃないかとは思いつつも、無言でただひたすら全力で石をぶん投げたりしていたのだ。んん、やっぱりただの馬鹿だ。
 焼酎を川の水で割ってぐびぐび飲みながら、サワガニをつついたり太鼓をでたらめに叩いたりおやつを食ったり、気ままに過ごしていたなぁ。いいではないか。

 ある日友達となんとなくCDラジカセを持って山に向かった。山にCDラジカセを持っていくのは初の試みだったが、なかなか良かった。そこにいる奴らがそれぞれ好きなCDを持ち寄って、まあラジカセだから不完全な音質で音を聴く。それはなんとなく、海の家から聞こえてくるラジオみたいなかすれ具合で、「あ、こんなのもアリかな」と思った。とは言っても流れてくる音楽は海の家のような爽やかな感じではなく、クリックミニマルに始まり音響エレクトロニカやアブストラクトヒップホップ、ノイズと来てダブで締め。なんか不健康・・・。音のほうは、そりゃ発電機を用意して立派なアンプとかミキサーとかグライコなんて揃えりゃイイ音場を作れるのは当たり前だが、「ラジカセ」っていう、ごくコンパクトな範囲でいかに楽しめるか、と考えるのは楽しかった。たとえばラジカセの設置位置であったりいろんな障害物の反響であったり足場の硬度であったり。
 でも実際第一に考えてたのは「楽しいかどうか」であって、音質が多々悪くてもどうでも良かったりした。
 要するに、ただ自然の中でそれぞれ好き勝手遊んでいただけなんですわ。そこにプラス音があった。いや~、これって楽しいよ。こんな手軽にできる楽しみ方をなんで今までしてなかったんかな~。しばらくは素朴で手軽な楽しみをもっと探してみよう。

 なんて思ってるうちに、学生には憂鬱な「恐怖のテスト期間」が近づいてきたぞ。ここをしっかりしないと、楽しい夏はやってこない。がんばろう。バシッと決めるぞ!ふんぬっ!