キンと冷えた麦汁

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 梅雨はすっきり明けたようだ。とは言ってもあくまで「空を見た感じでは」だ。正確な梅雨明け情報は知らない。
 この記事をブログに掲載するのは7月の20日だが、実はこれを書いている今日はまだ15日だ。20日から大学のテスト期間に入るので、暇をみつけてはこうして書きだめをしているのだ。
 今日は情報組織論のレポートを予定していたより早く書き終えることができたので、これを書いている。それにしても新しいパソコンを買ってからレポート続きで、ずっと目線が液晶モニターに釘付けなので目が痛い。レポートが終わればまたこうしてブログ記事を書いているので目のピントがずっと変わらない。んん、なんか不健康だ。
 ふと液晶モニターから目線をはずし、窓の外を眺めてみると、おお、いつのまにやら夏が来ているではないか!!ずっと垂れ込めてた重い雲は「この辺でカンベンしといたろ」と、いつの間にか去っていた。代わりに「じゃあそろそろ・・・」なんか言いつつアブラゼミがうぃーんと鳴きはじめている。
 どんなに暑くて苦しくても、俺は冬なんかより夏のほうが大好きだ。なんだか体の奥底がむずむずしてきて、「おい、遊べよ、夏だぞ!」と気持ちを急かされる。そこで俺は「わあ、夏だ!」なんて学芸会ふうに叫んでは手足を振り回しジタバタしてみるものの、脳ミソの片隅に残っている「レポートあと2つ、締め切り間近だぜぇ」という現実までは振り払うことができず、そぼそぼとパソコンの前に戻るのだった。

 汗だくでレポートをひと段落させ、また窓の外を眺めてみるとすっかり夕暮れだ。ヒグラシがキキキキキと鳴いている。アブラゼミのアブラっぽい叫び声とは違って幾分涼しげで良い。そして昼間に汗して働いた後の、キンキンに冷えた麦茶のウマイこと。程よいところで気分よく麦酒(ビール!)に移行していくのだ。むふ、むふふふ・・・。

 晩飯を食って風呂で汗を洗い流したら、あとは寝るだけだ。この時期、ここでテレビをつけてドラマなんか見てしまったら秋まで見なきゃならなくなるので、テレビはつけない事にしている。夏という楽しい季節をテレビなんかに費やしてたまるか!キッ!とコンセントを抜いてあるテレビを睨み、ベッドにもぐり込む。こうして早寝して、朝早くに目覚めるのは気持ちいい。特に夏の早朝はとても気持ちが良い。そして、午前中を充実して過ごせば一日が充実する、ということに最近気がついたのだ。

 ・・・耳が痒い、異様に痒い。足首も痒い。腕が痒い。カユイカユイカユイカユイ!!と飛び起きるとまだ真っ暗だった。ふと耳元で「くーん」と音がした。蚊だ。夏の夜の厄介者はやっぱり蚊だ。寝る前にちゃんと「アースノーマット」をつけていたはずなのに、こいつは全然効かないじゃないか。いいですわねぇ日本の夏、の渦巻き蚊取り線香の風情とは程遠い、電気式のこいつは煙が出ないので効果は如何ほどの物か、と疑ってはいたがやっぱり効いてなかったのか。
 がっかりしながら眠い目をこすり部屋の明かりをつけ、蚊と勝負することにした。がしかし最近の軟弱化した蚊は明かりをつけると「くぅーん」といいながら物陰に隠れてしまう。コノ軟弱化した軟弱蚊め!とよく分からない怒りをあらわにし、俺は隅々を探すが軟弱蚊は見つからない。仕方ないので明かりを消して寝ようとすると、また耳元に「くぅーん」と現れるのだ。
 そこでまた明かりをつけ軟弱蚊のかくれんぼの相手をしては見つけられずに明かりを消し、また耳元くぅーんで明かりをつける、ということを何度か繰り返し、何度目かにやっとやっつけた。もちろん死刑だ。蚊を叩き潰した手のひらには血がついていた。俺の血だ。気がつけば朝の4時だった。1時間も格闘していたのだ。

 そのままなんとなく起きたままで朝焼けを見て、まだ寝ぼけてる柴犬ケンタを無理矢理起こし、しんと澄んだ空気の中を散歩した。