まずそれを見て、「漆黒」という言葉が浮かんだ。
黒い…黒すぎる…
イカ墨って、こんなに黒かったのか。
そしてその直後、衝撃の旨さにノックダウンされたのでした。
試してみた食べ方はどれも旨かったけど、なかでも一番旨かったのは「〇〇〇」という結果に。笑
「イカの黒作り」というものを全く知らなかった僕ぼっくりが、その味をストレートにお伝えします!
イカの黒作りを通販お取り寄せ。
富山県出身の友人から教わって、お取り寄せしてみたのがコチラ。
「京吉」という、富山県の老舗メーカーです。2022年9月16日よりロードショーの「川っぺりムコリッタ」という映画でも大きく題材にされているようで、見てみたいなぁ。
監督は「かもめ食堂」の荻上直子さん。
出演は松山ケンイチ、満島ひかり、ムロツヨシ、吉岡秀隆、田中美佐子、緒形直人、柄本 佑、江口のりこといった錚々たるメンバーです。
富山県を舞台にした映画には、やはりイカの塩辛が登場するんですね!
イカの塩辛には3種類あって、「赤作り」というものが一般的なイカ塩辛でイカの身と肝臓でつくられ、「白造り」は身の皮をむいて肝を入れず麹で仕立てたもの、そして「黒作り」というのは赤作りにイカ墨を混ぜたまっ黒の塩辛なのだ。
富山では一般家庭でも食べられている、おなじみの味なんだって。
イカの黒作りの歴史は深い。
いろいろ調べていたら、どうやらこの黒作りの歴史というのは江戸時代にまでさかのぼるほど深いのだと分かった。
加賀の藩主が参勤交代のさいに徳川家に献上したという記録が残っており、すでにその頃から名産品となっていたのだ。
そして黒作りの特徴そのものである「イカ墨」はここ近年は健康食品としての注目を集めており、免疫細胞に作用することから美容・老化防止といった効果が期待されている。
そしてイカ墨には防腐効果があるので、保存が目的でうまれた塩辛には理にかなった素材であるとも言える。
ただやっぱり広く普及していないのは、どう考えても「その黒さ」であろう。笑
イカの黒作りのおいしい食べ方とは?
はじめて食べるものだけに、どうやって食べるのが美味しいんだろう…という興味からいろいろ調べていたら、いくつかオススメされている食べ方が出てきた。
ちょっと試してみたので、ご覧ください。
まずは、そのまま。
徳川将軍に献上されたようなものなんだから、背筋をピッと正して、まずは「そのまま」いただかなければならぬ。
お酒と黒作りだけを、直球ストレートでいきます。
はじめての、黒作り。
はむっ。
ぬぅぅぅぅぅぅ… 旨い!!!!!
なんというか…思ったよりもクセが控えめなのである。
このビジュアルで、である。笑
普通の「赤作り」なら、肝のパンチあるコクと独特の渋さや臭み、イカの身の甘みと塩の辛さが同時にドッとくる印象がある。
だがしかし黒作りは、その肝の渋さや臭みが抑えられていて、なんとも味の良いとこどり感があった。
これも調べていて分かったのだが、どうやらこれがイカ墨の「臭みを抑える効果」らしい。
身の甘みと肝のコクがかっちりと前面に出ていて、渋さ臭みが抑えられているぶん塩辛さはちょっと強めに感じる。
「旨みしかない」とか言うと信じてもらえなくなりそうだけど、それに近いものを感じたのである。
そしてこれまた、日本酒に抜群に合う。
この黒作りを教えてくれた友人が、以前にお土産でくれた「吟醸立山」があったので用意したら…これまた抜群に合う!!若干トロッとした口当たりで甘くコク深く、適度に余韻をのこす。
まるでこのイカ黒作りのよう。
やっぱり富山の肴には、富山の酒なんだなぁー。
これですよ、立山吟醸。
イカの黒作り塩辛。
まずはそのまま食べてみたわけですが、大袈裟ではなく、これが塩辛界の王様だなと感じましたね。
いやほんと、恐れ入りました。
マヨネーズと油という説。
ひとつのサイトで見た、マヨネーズとゴマ油と黒作りをまぜると旨い、というもの。
やってみました。
おりゃー!!と混ぜる。
そして食す。
まあ、白いマヨが混ざっても見た目にはほとんど変化はなく、黒。
しかし、この味の変化は正直いただけなかった。
ゴマ油はまあ、良い。
マヨネーズがいけない。
ほとんどジャマしかしてない。
このマヨ特有の酸味は、いらない。
「あぁ…もったいないことしちゃった…」という感覚しか残らなかったな。
チーズにのせてみる。
酒盗クリームチーズという定番の酒肴がある。
そのイメージで、チーズにのせてみた。
クリームチーズがなかった、というかあまり好きじゃないので、冷蔵庫にあった「雪印コクうま」。
素直に、のせただけ。
ちょっと黒作りのせすぎたかなと思うけど、これはなかなか旨い。
6Pチーズみたいな硬さよりは、中がとろーりなカマンベールとかが良いかも。
そういえば、ふぐ卵巣の糠漬けとチーズも相性よかったなぁ。
チーズと塩辛、なかなかイケます。
ごはんにのせる。
「イカの塩辛というのはね、ごはんにのせるモノなんだよ。」と言う人もいるでしょう。
もう定番中のド定番です。
そのまま食べてメッチャ旨かったんだから、これもぜったい旨いに決まってる。
決まってるけど、いってみます。
はむっ。
うっわ!!
これは旨い!!!
クッソ旨い!!!!
あぁぁぁーこれがド定番の力かぁぁー!!!!!
もう夢中で食べてたら、なんか純白のコメがこんなに…。笑
いや、これも黒作りの風情なんだよねーきっと。
もちろんおかわりしましたよ。
抜群、です。
黒作りと油の相性。
どうしてもさっきのマヨとゴマ油が納得いかなかったので、福島鰹さんからもらった「宗田鰹の香味油」をちょっと落として食べてみた。旨い…。
そのまま食べるのと比べて、塩辛さが抑えられる感じ。
身の甘み、肝のコク、油のまろやかさ。
あ、整ったな。
これだな。
もう酒が止まらん…旨すぎ。
福島鰹さんの宗田鰹オイルも、めっちゃ旨いんです。
けどこれ、普通のサラダオイルでもいいから、イカの黒作り塩辛には油を一滴。
やってみてください!!!
黒作り、結局どの食べ方が一番うまい?
直球で言います。
1位、ごはん。
2位、油を一滴。
3位、そのまま。
4位、チーズのせ。
そして…マヨはあかん!!!
…イカ墨で黒くなった器は大丈夫?
食べ終わったら、器はこんなにまっ黒。
正直これはもうアカンかなと思ったけど、実際はぜんぜん大丈夫でした。
水道の水流だけで落ちるくらい、さっぱりと。
さらさらと落ちるので、安心してください。
ほらね!
でも、白いTシャツとかはさすがにアカンかも。笑
イカ黒作り、塩辛好きは必食です。
あんまり推しすぎるとウソっぽくなるから控えたいんだけど、ちょっとこれはオススメせずにはいられない。
もうここまでたくさん語ったので、これ以上は語りません。
イカの黒作り塩辛、必食です。
必食。必食ですよ。