苦みの指標がIBUなんだと知った、お盆の夜。
「やったぁぁぁ夏休みだぁぁぁぁ!!!」
やっとこさ「お盆」という一区切りまで仕事を終え、そして缶ビールを買って帰る。
インドの青鬼…
ネーミングもいいし、なんだか怖めな缶デザインも気になる。
通ならここで「IBU」なんかを調べたりするらしいんだけど、僕ぼっくりは帰宅してこの缶ビールについて調べているときに初めて知った。
IBUって何だ。
IBUとは、苦みの指標なのだそうで。
ビールはおよそ0~120までくらいの数値でその苦さを表されるらしいんだけど、まさか苦みゼロのビールなんて無いだろうから、厳密にいうと0からじゃないだろうねぇ。
そしてこのインドの青鬼、IBUは55とあって、けっこう苦めの部類に入るという。
ちなみに苦めということで僕が好きな「キリン ラガー」はというと、IBU25くらいらしい。
なんだなんだ、青鬼IBU55って俄然いい感じじゃないの。
早く呑みたくなるじゃないのぉー。
というわけでサッサと風呂にはいって夏の汗を洗い流し、きっぱりと整ってからこの「インドの青鬼」と対峙したのであった。
インドの青鬼をグラスに注ぎ、いざ退治いや対峙!
鬼退治ではない、青鬼との対峙である。
不敵な笑みをうかべている青鬼をキッとにらみ、そしてグワッとおもむろに先制攻撃を加えた!
…まあつまり、栓を開けたということである。
その一瞬ひるんだスキを私は見逃さない。
たじろいでいるスキに、すかさずその中身を抜き取りにかかる!
…まあつまり、グラスに注いだということである。
うーんイイ香り。
IPA特有のホップの香りが濃厚にしてくる。
これは期待できるぞ。
わたくし愛用のミニジョッキに魂を半分も抜き取られ、もはや顔に精気はない。
勝負あったな、青い顔してやがる。
…いや、いいから早く呑め。
わかりました、いただきます。
コクリ。。。
うっふぉっっっ!!!
ズバーーーンとくる苦み、衝撃が走った。
こ…これがIBU55のチカラ、いや苦みか。。。
ガッツリくる衝撃と、そのホップの香ばしさ。
ただ驚いたのは、その直後だ。
5秒ほどで、そのパンチたっぷりの強烈な苦みが「フッ!」と消える。
まるで魔法のようである。
これは愉しい…ということで一口また一口と呑みすすむ。
ガッツーーンとくる苦み、そしてフッと消える不思議。
その苦みにすこし口が慣れてきたころ、苦みの奥にあるコクが表に出はじめた。
ただそれもしつこくは残らず、しばらくするとフッと消える。
これは珍しい感覚だなぁ。
1缶で、
爆発的な苦みを前半に愉しみ、
奥深いコク感を後半に愉しむ。
なんともエンターテイナーな青鬼だったのである。
もうほとんどを飲み干したころ、青鬼がチカラなく背中をみせた。
その哀愁とともに、生い立ちを語る背中。
あの不敵な笑みは、僕の衝撃をすでに予見してのものだったのだ。
最後にこちらを振り向いてもらい、笑顔を見せあって打ち解けたのであった。
ウチ呑みで
打ちのめされて
打ち解ける
僕はこうして青鬼と仲良くなり、そしてその少し高めのアルコール度数7%によって赤鬼となっていった。
苦みを愛する者に青鬼を、そして赤鬼になろう。
なにカッコつけとんねん。笑
なんやそのシメは!
なんか自分で読んでてもムカつくわー。
なのでここまでの茶番はすぐに忘れてください、恥ずかしいから。
えっと。
とにかくインドの青鬼は、苦みを愛する者にとっては最高のビールだと思います。
せっかくいいビールを探しているのなら、この衝撃に一度は触れていただきたい。
これがIBU55の苦み。
IBU120なるビールが見つかったらまた紹介したいですが、今のところコレでぜひとも極上の苦みを愉しんでいただきたい。
もう一度言います、
呑んでいただきたい!!!