ひとり貝の会、開貝式のあとに。
僕ぼっくりは無類の貝好きである。
以前は友人をあつめて「貝の会」なる宴会を年に数回やっていたほどだ。
ただコロナもあって今はそういった宴会はなかなかできない。
なのでいま一人でそれをやろうと、業務用通販でお刺身用の貝をたくさんお取り寄せしてみた。
貝の会にはちゃんと(?)開貝式があり、これら集合している貝たちに対しちゃんと声高らかに開会を告げてやるのだ。
だがしかし今回はひとりなので、すこし小さめの声で開会を告げることになった。
第一競技は「白とり貝」であった。
やっぱり業務用通販のたっぷり満足感はすばらしいものがある。
そして今回は第二競技「黒ミル貝」となるが、ここにはちょっとした運営(僕だけだが)のハプニングがあった。
それは黒ミル貝のことを、いつのまにか赤貝であると勘違いしていたことだ。
黒ミル貝は決して黒くない、赤貝色なのだ。
さて、流水解凍だ。
ちっとも黒くない黒ミル貝をみて、このあたりからすでに勘違いは始まっていた。
注文してもいないのに「これは赤貝だ」と勘違いしていたのだ。
注文したのはコレである。
確かに黒ミル貝を注文していたのだが、その身の朱色さにどこかの時点で勘違いしてしまった。
これは僕のなかで赤貝ということになっている。
さて今から盛らんとす、というところで最初につまんだ身がまた赤貝っぽい形をしていたのもイケナイ。
もう勘違い全開で、これは赤貝となった。
「赤貝にしては身がくだけてるなぁ…もっと丁寧な仕事をしなさーい!」
とか思っちゃってる。
いやいや、これは黒ミル貝のスライスである。
その勘違いのまま食すこととなった。
なんだこれ水っぽい!
まあ毎度のことながら、芸のないゼンブどどんと盛りである。
申しわけ程度に大葉が1枚。笑
いいんだよ、ひとりで食べるんだからぁー。
だいすきな日本酒「道灌」今日は純米山廃山田錦でキメる。整いましたね。
これまたお気に入りの醤油を注いで…
ではいきますよ。
はむっ。
う…ん?
水っぽい。
赤貝じゃなくてホヤを食べているようだ。(赤貝ではない)
味もどことなく甘みが強調されていて、それも真ボヤのよう。
形もなんだ、くだけちゃってぜんぜん赤貝の姿を保っていない。(だから赤貝じゃない)
肉厚感もとぼしくて、安物なんじゃないの?(黒ミル貝のスライスものなんだから肉厚感などない)
なにせ水っぽさが目立っていて、味もぎゅっと詰まった赤貝の醍醐味がない。(赤貝じゃないってば)
食感はザクザク、ぷよぷよ。
これで良いはずがない…なんだこれ…。
リピートはない、絶対ない。(お前がない)
いつものチューブわさびをネリッとして、
だいすきな醤油「琵琶のしずく」をコレデモカ!とべっちょり。この醤油、やっぱりウマーーーーい!!!
にしても醤油つけすぎぃー。
大葉を巻いてみると、幾分かさわやかになって食べやすい。
このホヤっぽい甘みがだんだんシンドくなってきてたから…
数年前まではホヤは僕の大好物であったが、大好物であったがために食べすぎた。
それも何kgという単位で食べすぎてしまい、なぜか急にキライになってしまったのだ。
その何ともいえない甘みが、食べすぎたことによってどうやら苦手になってしまったのである。
ちょっとブヨッとしていて甘い赤貝…じゃなかった黒ミル貝は、まるでホヤのそれであった。
だから何だろう、ホヤが好きな人にとっては黒ミル貝はおいしいと思えるはずである。
まるでワタのないホヤそのものの味であった気がする。
この時点でまだ赤貝だと思っているので、ちゃんとした感想にならなかったなぁ…
黒ミル貝は、ホヤっぽい!
これをレビューとして〆させていただく。悲
甘みのある、みずみずしい身が特徴。
それが赤貝でなかったとなれば、「水っぽい…」は「みずみずしい」に変わる。笑
黒ミル貝に申し訳なかったなぁ…
しかも運の悪いことに、関係ない「ホヤと似てる」ということで嫌われたりもして。
ゴメンね黒ミル貝、きみは赤貝じゃない。
ホヤ好きにはこれ、めっちゃハマるかもしれない。
ワタの処理がいらないホヤのような感じ。
身の甘み加減が、まるで真ボヤのそれなのだ。
気になる人は試してみてねー。
その色だけで赤貝と間違えちゃあ…ダメ、絶対!