せっかく事業をするなら、ちゃんと儲かる商売をしたいですよね。
商売をするうえで儲けは大事です。
そして儲けやすいビジネスには、ちゃんと法則があるのです。
今回は、儲かる商売について解説していきましょう。
起業って実はとても簡単。
まず「起業」というと、まだ自分で事業をしたことがない人にとっては高いハードルに感じられるかと思います。
ですが実際は、とても簡単なのです。
税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」という書類を提出するだけです。
補足するなら、税制面で有利な青色申告をする場合は「青色申告承認申請書」、従業員を雇う場合は「給与支払事務所等の開設届出書」を追加で提出する必要があります。
確定申告に白色か青色どちらを選ぶかはまた別記事で紹介するかもしれませんが、このブログは「ひとりで稼ぐ」がテーマなので雇用についての解説はしませんので悪しからず…。
白色申告でも青色申告でも、マネーフォワードクラウドを利用して会計管理するのが良いでしょう。起業・開業に必要な手続きなども詳しく解説されています。
ひとまず無料で使い始められるので、収益が出てから慌てることのないように早めに導入しておきましょう。
たとえば飲食店は稼ぎやすいビジネスか?
さて、僕ぼっくりは飲食店から事業をはじめましたが、飲食店経営は決して儲かるビジネスモデルとは言えません。
もちろん儲けることもできますが、「ひとりで稼ぐ」をテーマにすると少々難しくなります。
それは、レバレッジが効かないからです。
レバレッジとは、1つの労力が10や100や1000またそれ以上の効果を生むような拡張性を指します。
飲食店経営は、お客様1人に対してひとつひとつ調理し、料理を提供しますよね。
1つの料理に、1つの労力がかかります。
売上を伸ばすには客数と単価を上げる必要がありますが、いずれにしてもマンパワーによるものです。
体力の限界が、売上の限界ということです。
飲食店をワンオペ経営していくには、価格を上げて客数をある程度コントロールする、また1調理あたりのオペレーションを極限まで洗練させて回転を上げるなど方法はありますが、いずれにしても人ひとりの気力体力能力が天井となります。
稼ぎやすいかどうかという視点で見ると、飲食店は稼ぎにくいビジネスモデルだと言えるでしょう。
ではなぜ私は飲食店経営を始めて、今も辞めずに続けているかというと「好きだから」に他なりません。
飲食店経営から事業をはじめて、今は飲食店に加えてネット収入を得たり投資利益を得たりといったパラレルワークをしています。
開業届ひとつでいくつもの事業をすることが可能なのです。
儲かりやすいビジネスを考える。
「好きだから」だけでは生活していけません。
大儲けしなくても、それなりに稼ぐ必要はあります。
では儲けやすいビジネスとは一体どういうものでしょうか。
ポイントが3つあります。
儲かるビジネス3つのポイント
それは、
1.コストが低い
2.在庫しない
3.利益率が高い
この3つを満たしているビジネスです。
3人の選択。
例を挙げてみましょう。
フランスの超一流レストランで修業した、ツトムさん・ケイタさん・ゴロウさんという3人がいます。
それぞれ日本に帰って、仕事をはじめました。
ツトムさんの場合。
日本に帰ったツトムさんは、高級ホテルの調理師として雇われました。
週6勤務の毎日14時間労働、月給は30万円。
募集には「給与30~60万、週休2日」と書かれていたのになぁ…とボヤキつつ働きはじめます。
飲食店あるあるですね。笑
それでも最初は自分の能力を信じて「せっかくフランスの超一流店で苦しい修業をしたんだ、料理長になって月給60万を手に入れてやる!」と気合い十分でした。
しかし1ヶ月・半年・1年と経っても、ツトムさんは料理長になれません。
すでに長年勤めている年配の料理長がいて、その座はまったく揺らぐ様子すらないのです。
最初は料理長になるという覇気マンマンで働いていたものの、数年が経っても月給は年1万円程度しか上がらない現実。
ちょっと肩書きが大きくなっても、仕事量が増えるだけ。
ついにツトムさんは3年ほど経つうちに、鎖につながれた飼い犬のようにおとなしくなり、変わらない現状に打ちひしがれる毎日になっていました。
「自分の店を持ちたいなぁ…」と同僚に漏らしてみては「やめとけ!飲食店の廃業率を知ってるだろ?雇われてるのが一番だよ!」と諭され、毎日ほぼ同じような14時間勤務を続けています。
ケイタさんの場合。
日本に帰ったケイタさんは、都市部にある駅前立地のテナントに契約し、自分のフレンチレストランをオープンしました。
内装にもこだわり、50席の店内は豪華絢爛です。
メニューについても豪華な店構えに見合うように、食材原価を50%近くかけました。
フランスの有名店出身というケイタさんの話題性もあり、オープンからそれなりに繁盛してバタバタと忙しい毎日です。
最初は少数のスタッフだけで営業していましたが、激務に耐えられずスタッフがすぐに辞めてしまいます。
席数が多いのでスタッフが減れば調理もホールも営業がまったく回らず、追加でどんどん雇用する必要がありました。
都市部のため賃金水準が高く、雇用関係だけでかなりのお金がかかります。
時は経ち、新規オープンの話題性が薄まってきた3ヶ月後くらいから、客数は激減。
都市部の情報量と新規出店の多さに、店は完全に呑まれてしまいました。
それでもケイタさんの料理の質の高さから、落ちきった客数は徐々にながら増加傾向ではあります。
「お客さんが来てくれている」ことだけを励みになんとか気力で営業を続けて1年、確定申告を前に業績を見直してみたところ…
都市部の駅前という好立地のため、家賃は月100万円。
スタッフの募集費用と給与に、月100万円。
贅を尽くした食材原価は月240万円。
その他の諸経費が月30万円。
なんとか頑張って確保していた月平均500万円の売上のうち、利益はわずか30万円だけでした。
そしてさらに、そこに税金がかかってくる訳です。
忙しさにかまけて会計業務をなおざりにしていたおかげで、1年してようやく収益構造のマズさに気がついたのでした。
その後も、食材原価を落としては口コミサイトで叩かれたり…
正規雇用の料理人を増やしてアルバイトを減らしたりなど試行錯誤しても離職率を抑えられなかったり…
ケイタさんは何年経っても状況を大きく変えるには至らず、気がつけば街のどこにでもあるフレンチレストランの1つになってしまっていました。
ゴロウさんの場合。
日本に帰ったゴロウさんは、田舎の築100年の古民家に住み、ひとまずブログをはじめます。
フランスの修業中に経験したことなどを、くだけた文章でちょっと面白く読み物にし、毎日ブログ更新をしました。
半年ほどブログ更新を続けながら、TwitterやInstagram、Youtubeチャンネルなどを開設し、試しに料理にまつわる色んな投稿をしてみます。
すると、YoutubeやInstagramなどが伸びはじめ、料理は「見る」メディアと相性がよいことに気づきました。
記事にYoutube動画やinstagram画像などを貼りつけることで、ブログとの融合を図っていきます。
フランスの超一流レストラン出身の料理人だということがブログという読み物から嫌味なく伝わってきて、さらに見て楽しめるという特長もプラスされ、徐々にアクセス数は増えていきます。
料理を作るのが好きな人も食べるのが好きな人も、ゴロウさんの人柄にも、幅広い層の人が集まりはじめました。
半年を過ぎてからは、安定的に数万件の月間アクセスを確保できるブログになっていました。
そこで、ブログを起点に「フランス仕込みのシェフが教える!誰でもできるフレンチ教室!」というオンラインサロンを立ち上げます。
ゴロウさんは週に1回の料理レクチャー動画を収録し、サロン会員さんたちに配信します。
月額1万円のオンラインサロンには、ブログ開始から1年の間に50人の会員が集まりました。
サロン収入だけで月50万円を得られます。
そして月に1回、全国いろいろな地方のレンタルスペースなどで、会員さんの予約限定レストランを開きました。
人数限定ながら参加費は無料、すべて月額料金にコミコミです。
メニューは会員さんの投票で決まった1コースのみ、ゴロウさんとボランティア希望の会員さんで提供します。
サロン会員さんとゴロウさんの交流できる月1レストランは人気を博し、会員さんのinstagram投稿などが話題を呼んだことで、また会員の増加につながっていきました。
それからもゴロウさんは人気におごらず、週に1回の動画配信クオリティを高めるために、一般の料理本なども読んで家庭料理とフレンチの融合を研究。
ブログのアクセス解析も駆使し、キーワード分析から需要の高いレシピを割り出して、無料配信コンテンツやサロン用動画の内容に生かします。
マーケットのニーズを捉え続けることでアクセス数も伸び続け、さまざまな収益ポイントを考えうるブログに成長しました。
帰国から3年が経った現在はサロン会員さんの出店支援や、地方のマイナー食材の流通事業、kindleで料理本の出版など、いろいろな展開を考えながら田舎の古民家で月100万円以上を稼いでいます。
ゴロウさんは「ひとりで稼ぐ」をうまく体現し、またそのビジネスについても情報発信することで事業化を考えています。
さて、いかがでしたか?
同じくフランスの超一流レストランで修業した3人の、帰国後の姿です。
違いがお分かりでしょうか。
稼ぎのポイントから見てみる。
まずは高級ホテルに勤めたツトムさん。
まず唯一「起業」という選択をせず、雇われる側に就きました。
もうその時点で、自分の運命を自分でコントロールできません。
ツトムさんの人生を握っているのは、経営者です。
ツトムさんが料理長を希望していようと、それは経営者が決めること。
勤務形態もお給料も、経営者が決めます。
それなのに、高級ホテルの名前は背負わされています。
そして1番の問題は、雇われている環境から抜け出すのは至難の業だということ。
同僚に独立という夢を語っても基本的に否定されるし、気持ちはしぼむでしょう。
なぜか。
「そこにいる誰もが、雇われない生き方を選択できない人たちだから。」
これに尽きます。
これは厨房だけの話ではなく、どこの会社に勤めていても同じです。
世の中の大勢のうち、リスクを負ってでもチャンスにむけて行動を起こせる人は、全体の3%といわれています。
そこにいる全員が「雇われない生き方を選択できない」「行動を起こせない」人たちであって、その中から行動を起こすというのは相当なエネルギーが要ります。
人は、見聞きする頻度のもっとも高い価値観に影響を受けますので。
ツトムさんは、帰国した瞬間の、最大の選択チャンスを逃したのです。
そして僕はこういう働き方をしている人々に「雇われている状況そのものがリスクだとは思わないのですか?」と問いたいです。
どれだけ頑張っても会社や経営者に搾取され、評価を受けるのは最終的に会社や経営者。
利益は会社の成長戦略に使われ、絞りカスのような給料をもらう。
人生の選択権の多くを奪われ、責任は負わされる。
そんな生き方に、人生でもっとも大事な「時間」を削り続ける。
誇張ではなく、雇われる生き方というのは自分の可能性を殺し続ける、リスクそのものだと思いますよ。
…すみません、ちょっとアツくなっちゃいましたが。笑
僕自身が、会社員時代や飲食店修業中の「雇われている」状況のなかで強く感じたことです。
次に店を開業したケイタさん。
起業という選択をし、運命を自分が握っている点は良いと思います。
しかし選んだ事業形態が、適切だったとは言えません。
店構えにこだわり、開業の初期コストをかけすぎました。
立地も都市部の駅前と、維持コストの大きな物件を選んでしまっています。
飲食店という時点で在庫を抱えるビジネスである上に、さらに食材原価も高いものを選択しています。
当然ながら利益率を圧迫し、手元にはほとんど残りません。
豪華な店構えにこだわって初期投資してしまっている分、途中でのコンセプト変更も難しくなっています。
席数も50席と多く、自分ひとりでなんとかできる規模ではありません。
人件費を引いたわずかな利益から税金を払い、初期費用のローン返済をしています。
初期費用や月々の費用に追われ、もう「やるしかない」状態に突入しています。
地獄だと思います。
「展開は小さく、利益は大きく。」という方向性も模索すべきでしたね。
最後に、情報発信を事業の軸としたゴロウさん。
まずはリサーチの時間を半年ほどとりながらも、ブログ発信という「行動」は早くからスタートした点。
インターネットでの情報発信を軸足にしていたおかげで、最大限のレバレッジを効かせることができました。
まずは田舎の古民家を拠点とし、ブログから始めたことで、初期費用がほとんどかかっていません。
インターネット開通が必要だったとして3万円程度と、もしブログもちゃんとWordPressを選択したとしても初月4千円くらい。
以降の維持費用は通信料をふくめて月に5千円くらいでしょうか、コストの面でネットは最強の選択だといえます。
そして情報発信ビジネスには在庫がありません。
よって、利益率という話どころか、売上はほぼ利益だといえます。
まずは「稼ぎやすいビジネス3つのポイント」を完全におさえていますね。
さらに注目すべきは、やはりレバレッジの効かせ方でしょう。
決して安いとはいえない月額1万円のお料理サロンは、その配信クオリティや交流など、顧客満足にこだわることで数を伸ばしています。
ゴロウさんのサロン動画収録は、週に3時間程度。
Youtubeやinstagramの無料コンテンツ投稿を含めても、毎日の実働は2時間程度です。
その毎日2時間の実働でもって、会員が100人になろうと1000人になろうと1万人になろうと対応できるビジネスを作ったのです。
これがレバレッジ、拡張性です。
そして、その余った時間をムダにせずクオリティ向上のために自己投資したり、マーケット分析に時間を割いたり、次の事業展開を考えたりなど、さらに発展性につながる行動をしていることにも注目です。
こうしてスタート地点はおなじ、料理の腕も知識もおなじ3者の現在地を見ていくと、驚くほどの違いがありますね。
3つのポイントを視点にして見てみました。
儲かる事業の4つめのポイント
ポイントを3つ挙げましたが、もうすでにお気付きの人もいらっしゃるでしょう。
1.コストが低い
2.在庫しない
3.利益率が高い
ここまではよく聞く話ですが、僕ぼっくり的に4つめを追加します。
それは、
4.拡張性がある
ですね。
拡張性があるビジネスを考えよう。
つまり儲けを大きくしたいのなら「レバレッジの効く事業をしましょう」ということです。
とくに「ひとりで稼ぐ」を考えるうえで、欠かせないポイントになってきます。
人ひとりの気力体力能力には限界がありますので。
1つの労力が何倍にもなるような、レバレッジの効くビジネス・仕組みを作りましょう。
具体的に言うと、現在またこれからは圧倒的に「インターネットを使ったビジネスを考えましょう」、ということになります。
これからの時代は、この言葉の意味や重みはどんどん増していくでしょう。
機械は苦手だ!とか、スマホの使い方すら付いていけない!とか言って通用する時代ではありません。
今は苦手でもいいので、まずは行動です。
そうしないと現状打破どころか、始まりすらしません。
行動する3%側の人になりましょう。
いろいろ言い訳が浮かんでくるのも分かりますが、思い切りは大事ですよ。
さあ行動です!