日本一海の青い島「エラブ」沖永良部島へ!島旅2025#6

フェリーあけぼの

フェリーのデッキから朝日を望む。

ただいま沖縄本島のわきを通過中である。

めざす沖永良部島の和泊港には正午ごろの到着予定、那覇から7時間だ。

すこし寝ようか。

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…どれくらい寝ただろう。

目が覚めるとジナンが「探検しよう!」という。

よし、行こう!

まだあまり知らない船内を、静かに歩いてゆく。

窓際には外をゆっくり眺められるソファーや、食堂や売店、トイレやシャワーもあった。

でっかいねぇ…

ちょっと食堂の席でおやつを食べたら、デッキに出てみることにした。

デッキへの扉は重くて風でバンッ!と閉まることもあるので、小さい子は要注意。

うっわーーーメッチャ気持ちいい!!

 

青碧蒼あお

青い海に、青い空。

でも僕らの知ってる青とは違う…

こういう青って、どの漢字が当てはまるんだろう。

青?碧?蒼?あお?

世にはいろんな青があるけれど、ここの青はやっぱりここでしか見られない「青」だなぁ。

この旅は、コドモたちにこの青を見せるための旅なのである。

 

チョーナンも起きてきて、いっしょに「青」を眺める。

…あれ?

雨雲がぐんぐん近づいてきたぞ?

どっしゃーーー!!いきなり大粒の雨!!!

屋根の下に避難! ひーー。。。

何キロも先まで見渡せる海のうえは、空のダイナミックな変化も手にとるように見えておもしろい。

この体験が、この旅のあいだずっと続いた驚きのひとつであった。

 

与論島を通過する

見えてきた陸地は「与論島(よろんじま)」だ。

また島によって青が違う。

ヨロンのそれは、とってもトロピカル。

日光と海底の地質によって色が変わるんだろうけど、ほんとに青の絵の具を溶いたような色をしているなぁ。

乗降者のジャマにならないよう、ちょっと船内でゆっくりしようか。

窓辺のソファー席、ここもすばらしいね。

ヨロンへの接岸をながめる。

与論島にはかつて1泊したことがある。

巨大ゴキブリとアリの大群におそわれたのと、この青くやさしい海が記憶に残っている。

また皆でいつか来ような、ヨロン。

 

島に接岸するタイミングで受付カウンターや売店がオープンする。

おいしそうなわかめおにぎりがあったので買っておいた。

布団にもどって一眠りしながら、エラブ到着を待つとしよう。

 

いよいよ見えてきたエラブ!

目が覚めるとそこは…

いちばん海の青い島、沖永良部島!

この島の海がいちばん青いと、僕は確信している。

なんの加工もしていないiPhone画像でこの青さ、肉眼ではもっと青いからね。

もうまるで、大量の青い絵の具を溶いたよう。

これを見るだけで心が浄化されていく…

そして15年ぶりに、このエラブの海にやっとこさ戻れたのだ。

 

いよいよ入港かと思ったら、昨日の欠航によるダイヤ乱れで他のフェリーがいて接岸できないらしい。

そのまま真っ青な海のうえで1時間ほど過ごすことに。

そして先着のフェリーが出港し、やっとこのフェリーあけぼのの入港となった。

ワクワクがとまらない。

接岸を待ちかまえる港湾スタッフさんたち。

いよいよ5メートル!

着いたぁぁあ!!

念願の、念願のエラブ!!!

15年ぶりに上陸した僕とオクサマ、そして初上陸のチョーナンとジナン!

めいっぱい楽しむぞー!!

港の駐車場では、予約していたレンタカー屋のスタッフさんが車を用意してくれていた。

説明を受けて乗り込み、まず向かうはスーパーだ。

腹減ったもん!

 

ウジジめし

弁当や飲み物などを買い、どこで食べようかーとさまよって行きついたのはココ。

ウジジ浜」。

「ココ来たことあるー!」と声をあげるオクサマ。

…そうだっけ?

お弁当を食べながら海を眺めていると…

なんだかやはり見たことのある景色のようだ…確かに来ていたのだ…そういや来てる!来てるわ!

ジワジワと記憶がよみがえっていく。

ただおそらく、前回来たときよりも今日のほうが格段に天気がいい。

最高の気分である。

 

ごはんを食べ終えて水辺でちょっと遊んでいると、コースケくんからLINEがきた。

「ウチでBBQするから夕方6時に来てね~」だって!

コースケくんとは15年前のエラブ上陸のとき、沖泊キャンプ場で出会った。

缶詰やマカロニなどの簡素なキャンプ飯を食っていたら、となりでBBQをしていた若者グループが「もしよかったら一緒に食べませんか?せっかくだし!」と誘ってくれたのだ。

そうして最初に声をかけてくれたのが、コースケくんだった。

BBQに登場するのは島の魚に肉、巨大な夜光貝にイセエビなどなど…

底抜けに明るいコースケくんたちと意気投合し、浴びるほどに酒を飲んで、これぞ酒池肉林!といった様相のなか皆でケラケラと笑ったのであった。

最初は8人くらいだったメンバーは徐々に倍ほどまで増え、たくさんのエラブ島民と知り合えた。

以降も神戸で飲み会をしたり、ウチのうどん屋に来てくれたり、食べ物を送りあったりと、今も交流が続いているのだ。

またふたたびBBQで迎えてくれるなんて…粋だねぇ!

そうと決まれば準備だ、宿に荷物をおいて風呂にも入らなきゃ!

 

ロッジが我が家

今日の宿もまたコースケくんが用意してくれた。

この島のいちばん内陸にあたる、もっとも標高の高いところにあるロッジだ。

途中、僕らの車がやってきたのを察知して、親鶏が急いで子供たちを移動させる姿がみられた。

こんな光景がエラブの日常なんだ。

 

なかなかの急勾配をのぼり、ロッジのある山頂についた。

おぉー!かなり味があるね!

ウチがこういうのが好きなの、さすがよく分かってくれてる。

荷物をほどいたらササッとお風呂をすませ、さぁまたコースケくんの家がある海方面へ!

虹がでてる、きっと良い日になるぞ~♪

スコールがやんで、ずしっと湿気を含んだ空気。

だけど那覇の街中のそれに比べると、幾分か軽い気がするなぁ。

 

道は途中ジャリや赤土の区間をはさみつつ、ずんずんと高度を下げていく。

さっきのニワトリもいた、何度も通ってゴメンネー!

そして知名の海まで下りてきた。

BBQ会場はすぐそこだ!

 

つづく